紫外線対策は一年中必要なの?(2012/11/14)木村文子
最近、自分の写真を見ると、シワが気になるようになったなぁと感じていました。
そんな時に、あるテレビ番組で、シワの原因について特集していました。
シワは、紫外線の中でも「UV-A」による影響が大きく関わっているということが、
近年の研究でわかってきたそうです。番組では、
日照時間が一番短い秋田県在住でずっと室内で働いていた人が数人出てきて、
シワのないきれいな肌をしている、ということが紹介されていました。
以前は、日光浴は良いこととされてきました。
私自身も20歳くらいまでは、屋外スポーツや、夏は海水浴、冬はスキーと、
一年中、真っ黒に日焼けしていました。それが社会人になるころから、
春~夏にかけてはUVカットの日傘を持ち、レジャーの時は黒い手袋やアームカバーをし、
日焼け止めやファンデーションで、それなりに気を遣ってきました。
しかし、ケアとしては足りないのでは?と不安になり、紫外線について調べてみました。
■紫外線とは
太陽から届く光のうち、目に見える光(可視光線)は、虹の色7色。
紫外線は目には見えない光(不可視光線)です。
波長の長さ順でみると可視光線の紫色の外側に位置するので紫外線と呼ばれます。
英語ではUltraviolet、略してUVと呼んでいます。
紫外線は波長の長い順に、「A波(UV-A)」「B波(UV-B)」「C波(UV-C)」に分けられます。
「UV-C」はオゾン層にブロックされ、地上に届くのは「UV-A」と「UV-B」という2種類の紫外線です。
■「UV-A」と「UV-B」
「UV-B」は、肌が赤くなる日焼けの主な原因となります。
エネルギーが強く、肌表面の細胞を傷つけたり炎症を起こすので、皮膚ガンやシミの原因になります。
ただし波長が短い分、オゾン層や雲に阻まれ、地上に到達する量は全紫外線量の約10%程度。
日傘を使うなど、直射日光に当たらないことで、ある程度防御が可能です。
一方、「UV-A」は、紫外線に当たって肌が黒くなる日焼けを引き起こします。
波長が長い分、肌の奥深く(真皮)にまで到達し、肌のハリ・弾力を支えている
コラーゲンやエラスチンなどの結合組織にダメージを与え、シワやたるみの原因となります。
赤みや炎症として現れないため、気がつかないうちに、じわじわと影響を及ぼしているのです。
しかも「UV-A」はオゾン層を通り抜けやすく、常時「UV-B」の20倍以上も地上に降り注いでいます。
雲や窓ガラスを通り抜けやすいという性質を持っているので、
曇りの日も家の中でも、降り注いでいるのです。
番組では、紫外線対策をしているのに、シワが悩みという女性がでてきましたが、
春~夏だけではなく、「UV-A」によるシワ対策には、一年中、対策が必要だったということです。
ちなみに、日焼け止めに表記してある「SPF」と「PA」。
「SPF」はSun Protection Factorの略で「UV-B」を、
「PA」は、Protection grade of UVAの略で、「UV-A」を防御します。
会社で陽の当らない席にしてください!!とか、
日焼け止めをこまめに塗り塗りとか、冬でも日傘、
なんて、空気が読めない、と言われてしまいそうですね。
医療費増加の問題で、近年やっと治療から予防医療へと動き始めています。
皮膚ガンも年々増え続けているとか。
ファンデーション等で普段からケアをしている女性より、男性に増えているそうです。
また、子供の頃に大量の紫外線を浴びれば浴びるほど、
皮膚ガンを発症する年齢が低くなるというデータもあるそうです。
また早い時期から大量に紫外線を浴びると、
大人になってからシミやシワが出るのも早くなると言われています。
環境の変化もあるかと思いますが、
子供の頃に大量の紫外線を浴び続けてきた私たちは、これからの対策も重要です。
しっかりとした情報提供と、紫外線対策を堂々とできる社会になることを期待したいと思いました。