≪広告媒体の多様化について≫ (2009.6.17)
第2回は、税務監査事業部 横山 裕子の
「広告媒体の多様化について」です。
◆2008年広告費、5年ぶり前年割れ ネット広告は16%増
電通が2月に発表した2008年の日本の広告費調査によると、総額は前年比4.7%減の6兆6926億円で、5年ぶりに前年を下回りました。
ただそんな中でもネット広告は前年比16.3%増の6983億円となっており、年末以降景気減退の影響を受けて成長が鈍化しているものの、検索連動広告やモバイル広告を中心に拡大し、モバイル検索連動広告は前年の2倍に伸びています。
マスコミ4媒体(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)は4年連続前年割れで前年比7.6%減少。
一方衛星メディア関連は前年比12.1%増加という数値を見ても、今後は電波系媒体のテレビ・ラジオや印刷系媒体の新聞・雑誌に代わって、インターネットを中心とする多くの新しい媒体が成長し、広告媒体はますます多様化してゆくことでしょう。
◆多様化する広告媒体をどのように活用するか
さまざまな新しい媒体が増えているなか、不況下で貴重な広告予算をどのように使って売上増加を目指していけばよいか悩むところだと思います。
もともと中小企業には大手企業のように全広告量の半分を占めるマスコミ4媒体(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)を利用できる資金はありません。
だからこそローコストで利用できる「自社に合った媒体」を見つけ、効果を見ながら工夫する必要があります。
また業種によっては必ずしもニューメディアを利用することだけが良いとは限りません。
時にはお手製のチラシが抜群の反響をよぶことだってあり得ます。
◆広告媒体のいろいろ
比較的ローコストで利用できそうな、主要4媒体以外のSP(Sales Promotion=販売促進)広告の媒体を特徴によって分類してみましょう。
(1) 交通機関を使った交通広告
(2) 屋外のスペースを使った屋外広告、店舗を使った店舗系の媒体
(3) 映画館でのシネマ広告
(4) 家庭に送られてくる広告の媒体としては、
・DM(ダイレクトメール)や新聞の折込広告
・宅配ピザ屋さんなどがポストに入れるポストインなど
(5) その他
・フリーペーパー・フリーマガジン、
・POP(店頭販促物)、電話帳、
・展示会、博覧会、PR館、
・広告用映画・ビデオなど
DMはこれまで郵便を利用していましたが、インターネットや携帯電話のメールを使うなど形態も変化しています。ネットや衛星メディアについてはさらに新しい活用方法が考案されて今後ますます身近なものとなりそうですし、薄型モニターを使った店内ポスターに代わる電子看板なども急激に増えそうな気配です。
中小企業の広告は地域密着・一点集中が原則
アイディアとチャレンジ次第で、打つ手は無限にあるのです。
貴重な資源を投下し、明日の売り上げを創る広告です。
自社や商品のことをわかり易く効果的に発信する為に、広告についてもっと研究してPR上手になりましょう。
ところで・・・
最近広告に関して、DMのひとつである低料第3種郵便の悪用問題がニュースとなっていますね。
利用する広告会社の質によってはかえって自社のイメージ悪化になりかねない場合もありますので、十分ご注意下さい。
(担当:税務監査事業部 横山 裕子)
(次号予告:資産税事業部 利根川 秀次による
『だまされない住宅購入のチェックポイントと購入タイミング』)